2020年7月6日月曜日

m-3:ヒント3-a:冊子制作

今回のmission3での制作にあたって、冊子制作の大まかな流れを確認しておきたいと思います。ただし「これが標準的なやり方だ!」ということではありません。ここに紹介する流れをヒントに、受講生それぞれの編集デザイン方法を編み出してほしいと思います。

受講生の皆さんが今後、デザインにまつわるプロジェクトに関わっていく限り(少なくとも卒業まで。実は、どんな職業に就いたとしても一生・・・。)、提案書、計画書、報告書など、まだないもの・ことや終わってしまった出来事を資料化して、その内容を伝えひろめていく、メディアデザインの任務は、必要とされ続けます(キッパリ!)。

編集デザインは、資料を束ねて冊子形式の「もの」にまとめることが基本です。しかしそれだけではなく、他のデザインと同様に新たな価値や可能性をメディアを通して提供することを目指す必要があります。ただ渡せば読んでもらえる訳ではないからです。
プロの編集者やデザイナーは、今まで見たこともないメディアを生み出そうと、常に挑戦し続けます。
デザインを甘く見ている人は、(自分は普段、雑誌など見たこともないのに)「雑誌風」「写真集風」など、「〇〇風」ということばを創造と勘違いして、ありがちなダメダメデザインで満足してしまいがちです。
受講生の皆さんには、前者になってもらうことを期待して、このカリキュラムを提供しているつもりです。「そこんとこ、よろしく!」

◉大まかな制作の流れ
8ページの冊子、というのは案外ハードルが高いんです。あえて、それに調整んしてもらいます。
授業のオリエンテーションで、やるべきことは一覧できる資料は提供していますね。
ここではその念押し、ということでざっくりとプロセスを確認しておきましょう。

○コンセプトメイキング
3回のフィールドワークを束ねるテーマ、切り口を決め、こと部で表現する。

○情報の再構成
自分のための記録を元に、冊子に載せる情報として再構成する=原稿を作る。それぞれのページに入れるべき情報を準備する。

○誌面構成を考える
ラフスケッチ(サムネイル)として、準備した原稿類を各ページにどのように配置するかを検討する。

○レイアウト
スケッチを設計図として、用意した原稿素材類を誌面に仮配置してみる。
足りなかったり、溢れたり、わかりにくかったり・・・想定外の見栄えを確認して、調整しながらページデザインを仕上げていく。

○表紙(表1)デザイン
設定したテーマや本文の内容に合わせて、冊子のタイトルや表紙デザインを固める。

○裏表紙(表4)デザイン
ここは自由に構成してください。

○綴じてみる
実際に冊子の形にして、機能やクオリティを確認する。(プリンタがない場合は画面だけで確認ということになりますが、今回は仕方ない・・・)

○ブラッシュアップ
少しでも完成度を上げるため、「レイアウト調整→仮綴」を繰り返してほしいところです。残り時間を有効に使って、デザインの練習をしてください。

○完成→提出
mission3の振り返りレポートを一緒に提出してください。
提出後、プレゼンテーション映像の制作がまっています。

具体的な制作ポイントは「やってみた」シリーズも参考にしてください。
自分のオリジナルメディアができあがると、嬉しいものですよ。楽しんで取り組んでくださいね。